普段、BLには興味のない私ですが。
「美しい彼」にはハマってしまいました。
きっかけは、ドラマを観たことです。
私のように、日頃BLに馴染みのない人でも楽しめる作品だと思います。
あらすじ
「キモがられても、ウザがられても、死ぬほど君が好きだ」
キャラ文庫「美しい彼」より引用
無口で友達もいない、クラス最底辺の高校生・平良。
そんな彼が一目で恋に堕ちたのは、人気者の清居だ。
誰ともつるまず平等に冷酷で、クラスの頂点に君臨する王――。
自分の気配に気づいてくれればいいと、
昼食の調達に使いっ走りと清居に忠誠を尽くす平良だけど!?
絶対君主への信仰が、欲望に堕ちる時――
スクールカーストLOVE!!
と、本の裏にはあらすじが書かれていて。
これだけ読むと、ポップで軽い話のように思えますが。
以外と、そんな感じではなく。
さらっと書いてある、「スクールカースト」。
これが作品の根底にあります。
やはり、男女の恋にしろ、BLにしろ。
LOVE以外のところがカラッポだと、話が面白くありません。
「美しい彼」は、そこが上手いなぁと思いました。
小説が良い?ドラマが良い?
答えは簡単。どっちも良いです。
強いて言うなら。
より楽しめるのは、やはり小説の方かもしれません。
文章も読みやすいし、主人公の細か心情を読むことが出来ます。
ひとつ難点をあげるとすると、やはりBLなので。
官能シーンは抵抗を感じる方もいるかもしれません。
でも、大丈夫です。
私も最初、そこは受け付けられなくて読み飛ばしていましたが、それなりに楽しめました。
そして、ある時、意を決して官能シーンに手をだしてみましたが。
映像ではなく、字面なので、思っていた以上に読めました。
とはいえ、BL初心者にはハードルが高いのも事実。
男女のあれこれを読むのが苦手方は、やはり拒否反応がでるでしょう。
その点、ドラマは安心して観ることが出来ます。
何より、主役のお二人がとても綺麗で、役にピッタリ。
平良役の萩原さんは、平良の特長である「瞳」をとても上手く表現されていて。
声も良いので、平良の語りは、それだけで作品の世界に引き込まれてしまいました。
そして、清居役の八木さんは、とても「華」のある方であるのと同時に。
「同性が好き」をいうのを、「特別なことじゃなく」演じられていたところが、とても素敵でした。
変に「ナヨっぽい」とか「女っぽい」とか、そういうのはなく。
普通に「カッコよくて」なおかつ「可愛かった」です。
正直に言えば、ドラマ全体を見たときにちょっと違うかなと思うところが無い訳ではありません。
それでも、主役の二人の存在が、違和感の全てをカバーして。
「美しい彼」の世界を成立させてくれています。
そしてそして。
もし、小説とドラマ両方みたならば。
小説のシーンをドラマでどう表現しているか、という違いを楽しむことができます。
この「違い」がとても楽しいのです。
例えば。
小説では足指のシーンが、テレビでは手指になっていたり。
足指のシーンは絶対できないだろうと思っていたら、手指だったのでびっくりしました。
でも、手指になったことで、逆に想像が膨らみ。
より官能的になったような気がします。
そして、私のお気に入りの台詞を一つご紹介すると。
清居が平良に尋ねる台詞。
小説では、「お前、やっぱホモなの?」というところが。
ドラマでは、「男が好きなの?」という言い方に変わっているのです。
この台詞は、小説よりドラマの方が好きでした。
こんな感じで、違いを楽しめるのも。
ドラマ制作の方達が、原作を大事にされてるのが、ドラマを観ていて伝わってくるからだと思います。
やはり、愛されて制作されたドラマは楽しいですよね。
ドラマの次は映画!!
2023年4月。「美しい彼」劇場版が公開されました。
映画は、小説「憎らしい彼」の話です。
実を言うと、劇場版の前にドラマ「美しい彼」シーズン2が放送されたのですが。
個人的に、シーズン2はちょっと物足りなく思っておりました。
というのも、シーズン1が良すぎたのです。
なので、映画を観に行くかどうか迷っていたのですが。
観に行って大正解でした。
ネタバレになるといけないので、細かいことは書きませんが。
映像が綺麗で、ちょっと涙が出て、ぐっとくるシーンもあって。
見終わった後、小説「悩ましい彼」も映像化してくれ~!!と叫びたくなる。
そんな、映画でした。
はっきり言って、お勧めです♪